一人一人の可能性を最大限に伸ばす教育/東京都立白鷺特別支援学校

特別支援学校は、視覚障がい、聴覚障がい、知的障がい、肢体不自由・病弱(身体虚弱含む)をもつ幼児・児童・生徒を対象に教育を行う学校で、白鷺特別支援学校は、知的障がいのある生徒が通う高等部単独校である。
白鷺特別支援学校では、「生徒一人一人の可能性を最大限に伸ばし、自立と社会参加に向けた教育」をテーマに様々な取り組みを行っている。代表的な取り組みのひとつが「作業学習」だ。作業学習には、営業・事務班、食品加工班、陶芸班、革工班、リサイクル班など11の班があり、専門家や教職員の丁寧な指導のもと生徒たちは真剣に取り組んでいる。

作業学習で製作された製品は、文化祭や地域イベント等に出店されるが、「本当に良い製品だから買ってもらえるように」という学校の強い思いがあり、専門家をまじえた質の高い授業が行われている。
作業学習のほかに企業と連携した1~2週間のインターンシップも生徒の社会参加への意識を高めている。
白鷺特別支援学校での豊かな授業や学校行事を通して、生徒たちは3年間で大きく成長するという。学校を巣立ったたくさんの生徒たちが、得意分野を活かし社会で生き生きと活躍している。

東京都立白鷺特別支援学校

1986年4月に中学部・高等部を設置する知的障害特別支援学校として江戸川区東小松川に開校。2016年度から高等部単独校として新たな歩みをはじめ現在に至る。

目次

作業学習(11班より抜粋して紹介)

主幹教諭 満村辰也さん

生徒たちはとにかく素直な子が多いです。多くの成長と変化を見せてくれるので、日々やりがいを感じています。生徒一人一人が自立し社会で活躍できるように教職員一同、心をひとつにして取り組んでいます。

ケーブルリサイクル班

古いケーブルの汚れを取り、専用の機械を使ってケーブルの剥離作業に取り組んでいる。また、ケーブルを種類別に分け、再利用できるようにしている。

農園芸班

校内の畑を使って野菜や花を育てたり、江戸川区と連携して東小松川スポーツ公園(区のグランド)の花壇の手入れを行っている。また、販売学習や廃菌床の堆肥化にも取り組んでいる。

サンドブラスト班

表面に砂などの研磨剤を吹き付ける加工法で、班でデザインを考え、ガラス製品に絵や文字を彫刻し製品づくりをしている。販売用と受注業務も行っている。
都内の特別支援学校で唯一の作業学習として、昨年は、周年記念品としてグラス製品の注文を受けた。

コピー機・電話機再生班

リベラル株式会社(江戸川区西葛西)の協力で、専門的知識と技術指導を受け、中古のコピー機、電話機のクリーニング作業を行い再生している。

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