江戸川区は都内有数の花卉園芸の盛んな地域として知られている。江戸川の花卉園芸の歴史は古く、江戸時代に、菊の栽培からはじまり、明治・大正時代にかけて、鹿骨地域を中心に花卉園芸が盛んになった。朝顔、シノブ、サクラソウ、ポインセチア、春の七草などが主力として栽培され、夏の風物詩として有名な入谷の朝顔市では、店先に並んでいる朝顔の約7割が江戸川産である。
「東京の春の花暦は鹿骨から」と言われているほど、農家が長年培ってきた優れた栽培技術により、高品質な草花が生産されている。市場に供給される花卉は東京都内だけでなく、全国に出荷されている。
江戸川区では、「花の祭典」や「江戸川区特産バラ品評展示即売会」など、花卉園芸に関連するイベントが定期的に開催されている。
【第50回花の祭典】鹿骨スポーツ広場
毎年ゴールデンウィークに開催される当イベントは色鮮やかな花や採れたての野菜を販売している。今年は2日間で約4万7千人が訪れた。
【第68回江戸川区特産バラ品評展示即売会】
江戸川区総合文化センター前芝生広場
昭和32年に始まり、優れた栽培技術を持つ花卉生産者が腕を競い合って栽培した15種類64点の美しいバラを展示。
目次
PICK UP
朝顔を江戸川区で最初に生産した農園のひとつである江戸川園。
第五代目の半谷善之さん
2024年特産バラ品評展示即売会にて特選を受賞したバラ(左)と、優秀賞を受賞したバラ(右)。どちらも半谷さんが栽培したもの。